精密シャフトを製造するための基本的な工程

・精密シャフトはどのように作るのか?

 精密シャフト.comを運営するE&H Precisionでは、「自動旋盤」、「旋盤」、「研削盤」等を使用して旋削加工、研削加工をして精密シャフトを製造しています。ただ、これらの加工機械のみでは精度の確認ができませんので、もちろん「測定器(3次元測定器、形状測定器、真円度測定器、面粗度測定器」などの測定機器を使用して、精密シャフトの精度管理も行っております。

 簡単に書きましたが、検査方法一つをとっても「どのように検査をすれば精度よく測定できるかな??」って考えたりしています。

 さて、高精度なシャフト加工を行うにあたっては色々な製造方法(工程)がありますが、基本的な工程を下記にて紹介します。

 

工程1(原材料受け入れ)

 原材料受け入れ:精密シャフトを製造するために不可欠な材料(丸い棒状の材料を使用(2.0m、2.5m、3.0mなど)

 

工程2(旋削加工)

 材料を投入して、自動旋盤または旋盤にて図面に沿った寸法精度で旋削加工をする。

 

工程3(洗浄)

 旋削加工した製品を洗浄機にて切り粉と切削油を洗い落とす。(自動洗浄機など)

 

工程4(熱処理)

 製品を図面要求通りの熱処理(焼き入れ焼き戻し、浸炭焼き入れなど)を施し、硬度などを確保する。

工程5(研削加工)

 熱処理後製品を研削盤を用いて「外径研削」等を実施し、外径寸法、幾何公差(真円度、真直度、円筒度など)、面粗度(Rz、Rp、Raなど)の精度維持をしながら加工をする。※必要に応じて対応。

 

工程6(出荷検査)

 最終検査(出荷検査)を実施し、最終的に寸法保証。測定器(3次元測定、形状測定器、真円度測定器、面粗度測定器など)を使用。

 

工程7(出荷梱包)

 取引先様と取り合わした梱包仕様に沿った梱包を実施して、取引先様へ出荷する。

 

上記がシャフト加工における基本的な製造工程です。この他にも、表面処理(メッキ)を施したり、研削を2度実施して精度を安定させたりと、製品によって最適な工程設計するのが頭を悩ますところ…。 ただ、これらの経験から今の精密シャフト製造するノウハウが蓄積されきたのかと感じております。

 

次回は、精密シャフトを製造するために必要な設備 についてお伝えしていきます。